悪魔殺し

7人が参加
サスペンス ホラー

目覚めると、見知らぬ部屋だった。
僕は椅子に座らされていた。
見回すと、同じような状態にされた八人の男女たち。部屋の中央で円状に座らされている。
学校の違う、制服姿の八人が集められている。
僕が目覚めるのが最後だったのか、それぞれ不安げにざわついていた。
「おい、なんだよこれ」
「テレビの企画とか?」
突如、壊れたラジオのような音声が部屋に流れた。みなの呟いていた声がはたと消える。
「――ようこそ、天使の館へ」
機械的な声に、意識が注がれる。
「ここには七人の天使がいます」
「天使!?なんだよそれ!」
1人が叫び出す。しかし、機械音は聞こえてないかのように続ける。
「しかし、1人だけ悪魔が混じってます。重大な罪を背負った悪魔が。あなた方にはこれから悪魔を探してもらいます」
――重大な罪を背負った悪魔。
一瞬、僕の脳裏に過去の記憶がよぎった。僕を見つめ、泣き叫ぶ一人の少女。……いや、お願い。助けて……。
いや、関係ないだろう。僕はかぶりを振り意識をアナウンスに戻す。
「今から天使のみなさんには、この悪魔を殺してもらいます」
「はあ? 意味わかんねえよ! 姿を現してちゃんと説明しろ!」
先ほどからうるさく喚く、僕のはす向かいの、頭の悪そうな風貌の男がどこともわからぬ声主を見つけようと首をきょろきょろ動かしている。録音されたものなのか、こちらの発言にはなんの返答もない。
「みごと悪魔を殺すことができたのなら、みなさんはこの館から出ることができます」
「ただしーーーーー」
声は続ける。声色が黒ずむ。
「もし殺せなかったら毎日1人ずつ悪魔に天使が殺されます。ぜひクリアしてね」
理解不能だった。視線を向けると、みんなも同じように困惑した様子だ。
現況の説明はそれだけだったのか、あとは館内について語られた。二つあるうちの一つは玄関ホールで、もう一つは男子の部屋が並ぶ廊下。この広間にある、二階に続く階段は女子の部屋だそうだ。
なぜ連れてこられたのか、なぜこの八人なのか、もっとも知りたいことは排除された。
「では、検討をお祈りします」
声は聞こえなくなった。
「と、とりあえず自己紹介しません?」
さわやかな大学生風の男が口を開いた。リーダーシップがあり、サークルの人気者みたいな感じの。
「そ、そうやな!ほな、わしからしようか」
関西人の感じがする気前の良さそうな太ったおじさんが声をあげた。
「わしは毛利隆寛というもんや。大阪で小さな商社を経営しとるやさかい。起きたらここおってびっくりしたわ!」
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