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不思議の国の有栖原

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ファンタジー

ようこそ。
アリス。
楽しい……楽しい……世界へ。

――――――
夢を見た。とても不思議な夢だ。

まるで不思議の国のアリスの物語に酷似した世界の夢だ。
私は本が好き。中でも不思議の国のアリスが大好きだ。

私の名前は有栖原 萌(ありすばら もえ)
アリスって名字に入ってるのが気に入っている。
そういう運命のもとだったとも言えるのかもしれないわ。
街中をうさぎが走っていたわ。
これもまた夢の内容だ。
どこからともなく声が聞こえた。
ようこそ。
アリス。
楽しい…楽しい…夢の世界へ。
うさぎのいたところを見ると小さな洞窟があったわ。犬くらいなら通れそうな。
中は暗闇でなにも見えない。
すると中から光が出てきて、体が小さくなってしまった。これってもしかして、ドラ○エモンのスモール○イト??
または不思議の国のアリスのドリンクの効果にそっくりね!
いつのまにか私は穴の中に入ってたようだ。
暗闇に手招きされるように奥へ奥へ。
気づいたら、土の上だった。
私はあおむけに倒れていた。ひんやりとした土が背中に広がる。
上体を起こし、周りを見回した。
先ほどまで高層ビルが並ぶ街を歩いていたはずなのに、あたりは木々に囲まれていた。降り注ぐ陽光に、緩やかな風。草花は踊り、小鳥たちは歌う。
都会暮らしの私にとって、幻想的な世界だった。なじみのない自然の空気が体に押し寄せる。
「ようこそ、アリス」
突然、後ろから声がした。
振り返ると、街中で見かけたあのウサギだった。
ただ不思議なことにそのウサギは私と同じ背丈であった。そして、なぜか言葉が通じるのだ!
心地いい声と心地いい雰囲気。飲み込まれるままに寝てしまった!
「いや、いきなり寝ないでよ、アリス!」
優しいまどろみに迎えられる直前、ウサギが制止してきた。
ちぇ、っと私は内心で舌打ちをする。
「なんでそこで舌打ち!?」
おっと。舌打ちが漏れていたようだ。
ウサギはやれやれと頭を掻いた。年季の入った反応。実はオヤジ世代?
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