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優しくて

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優しくて、強くて素敵な貴方。
ああ、憎たらしい。
そんでもって、妬ましい。
なんでそこまで優しいの?
なぜそんなにも憎たらしくて妬ましいのに心がざわつくの?

それは、私が彼を好きだから……?

【天使の王子様】
私の通っている学校には天使の王子様と呼ばれる男子生徒がいる。
彼は誰にでも優しくて顔も良くて頭もいい。
……私とは真逆に居る人間だ。
簡潔に言えば、私はある一部の子達にいじめられている。
それはあるちょっとしたきっかけによるものだった。

ある日、廊下を歩いているときにたまたま少し前から視線を外してしまった。とたん、脇を通りすぎようとした【王子様】とぶつかってしまったのだ。
優しい王子様はぶつかって転んだ私にすぐに手を差し伸べてくれた。
しかし、私は手を振り払ったの。
王子様には悪いけどもし、私がその手を取ったらどうなるかくらい分かっていたから。
分かっていると思っていたのに。

その判断が間違いだったと気がついたのはクラスの派手なグループの女子に話しかけられた時だった。
「あんた、無視したらしいわね。なにエラそーにしてんの?」
ああ、私のバカ!
選択をミスったわ。あわわ。元に戻りたいー!
そう、でもそんな漫画みたいな展開は無い。だってここはワクワクするような冒険漫画でも素敵な恋愛漫画でもない。

現実なんだから。
「ねぇ、ちょっと!聞いてんの?!」
私は急いでトイレに隠れた。そしたら、上から水をバジャーとかけられた。
そしたら、王子様がトイレに入ってきたの!ここ女子トイレなんだけどね。
びしょ濡れで佇トイレのドアの前に佇む私の耳には彼女達に何をしてるのかを問う王子様の声が聞こえた。
【王子様】彼の名前は青葉 優(あおば ゆう)
夏の新緑のように眩しく輝いている。
王子様=青葉くんは彼女達と話をしている。
しばらくすると、両者の声は聞こえなくなった。
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