こんな漫画みたいな展開、あってたまるか

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恋愛 ギャグ

――――今日は待ちに待った、片想い中の彼とのデートの日!
相手は年上の社会人。だから彼のお仕事終わりに、ディナーの約束をしているの♡
あーあ、早く授業終わらないかなぁ。

~ピコン♪
ん?
彼からのLINEだわ!
『お疲れ様。今日はよろしくね。
ちょっと早いんだけど、今から会えるかな?』
えっ、今から?待ち合わせは19時だったはずじゃ―――
『お疲れ様です!ごめんなさい、授業中なので…あと30分待ってもらえますか?』
どうしたんだろう。
~ピコン♪
『うん、分かった。30分後に迎えに行くね。』
お迎え!?ドキドキする……。授業終わったらすぐメイク直しに行かなきゃ……!

―――時間通りに来てくれたわ。って、車!?しかも運転手付き……?いつも電車移動だったじゃない……!
今日は何かがおかしい。いったいどうしたの?

「ごめんね、急に呼び出してしまって。とりあえず行こうか。」
「いえ、大丈夫ですよ。……あの、何かございましたか?」
「ん?あぁ、まあ、ハハ…とりあえず行こ」
濁されてしまった。
うーん、気になる…

――しばらくして着いた先は…オフィス?
あれ、この会社の名前、なんか見た事あ…って、彼の職場じゃない!

「ちょっと皆、集まってくれるかな」
…彼はどういう立場なのかしら…
そんなにちゃんと調べていないけれど、確か出版関係の会社だった気が……あんまり従業員は多くない会社なのね。

「ほら、こっち来て。
紹介します。僕の婚約者です。」

……え?

婚約者!?!?

「おぉ!!」「ついに…!」「可愛い奥さんだなあ」「いくつなのかしら?」「社長もやるなあ」
な、なんか盛り上がってる……
っていうか、今誰か社長って言った?

「彼女とは趣味が同じで仲良くなったんだ。突然の報告になってしまったね。驚かせてごめんね」
――あの、突然すぎて本人すら知らなかったんですが……
「皆、よろしくね。彼女はまだ大学生だけど、明日から従業員として働いてもらうから。」
―――それも聞いてない!!
「とりあえず教育係だけ決めとこうか。うーん、じゃあ梶田さん。お願いできますか?」
「アラァ、私でいいんですか?ありがとうございます、社長♡」
「詳しいことは明日からでいいよね?じゃあ以上なので。皆ありがとね!僕は今日は早く上がらせてもらうよ」

は、話についていけない……。
確かに「本が好き」とは言ったけど、まさかそれを仕事にする日が来るとは思わなかったわ……。
っていうか彼、社長さんだったの?
なんで教えてくれなかったのかしら…。
というかそもそも、付き合ってないのに婚約者って言われても……!!
そ、そこは嬉しいけれど!!

こんな漫画みたいな展開、あってたまるかー!!

――まずは彼にきっちり説明してもらわないと。
「ちょっと!どういうことですか!?前のデートではそんな…お付き合いとかの話…一切してなかったのに」
彼はふふんと笑った。
「サプライズだよっ!」
そして、彼に高級そうなフレンチ料理店に連れて行かれた。もしかして、正式なプロポーズなのかな?そんな淡い期待に胸を躍らせた。
前菜の鯛のカルパッチョを食べて、彼は想像通り指輪を出した。ダイヤモンドの指輪だ。こんな漫画みたいにトントン拍子に進むなんて。夢なのかな??
ーーこれは夢なの?
「バカだなー、ほんとだよ」
そういって彼は私の頬をつねった。ほんとに幸せすぎる。今なら詐欺にあってもいいと思ったぐらい!いや本当にあったら困るけどね!
しかし、人生山あれば谷あり。悲劇は連鎖するものなの。

次の日、朝から土砂降りだった。すると、突然母からオレオレ詐欺にあったと連絡が来たの。
急いで向かおうとしたら、車に水をかけられたし、途中カラスの糞が落っこちてきた。電車では迷惑な乗客が隣にいるし、改札機に切符が引っかかる。

悲劇まで漫画みたいなんて!
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